少し変わった子あります(森博嗣)

なんだかもう、このとおり過ぎて泣きたくなりました。風呂場で。以下、抜粋。

「そう言われてみれば、なにもかもが、そんな失敗の連続、つまり後悔の繰り返しだったように思えてくる。(略)すべての原因は、きまって自分自身にある。偶然や他人の干渉によってもたらされた不幸など、天災と同じで、反発こそすれ落ち込むような事態には至らない。自分の思い込み、思い上がり、思い違いに発した不運こそが、重くそして灰色にいつまでも存在し続けるのである」。

話としても面白くってページをめくりたいんだけれども、自分の過去の色々な嫌なことが思い起こされて恥ずかしいやら、居た堪れないやらでどうにもこうにも先に進めなかった。それでも、「人生とは……、少なくとも生きているうちは、止まることはない。戻ることも、繰り返すこともない。できないことばかりをいつも振り返って、しかたなく、前に進む仕組みなのか。」という記述を見て、なんとなく救われたような気がした。