チケット争奪戦

私は確信した。地元ではライバルが多すぎる。ローソンがそもそも少ないことも原因の一つだろうが、学校でテニオタ教育を施されているのではないかと思うほど、何処に行ってもロッピーでは二番手、三番手に甘んじていた。しかし、今回は視点を変えて、場所を大きく北に移動してみた。つまり、現住所の日立をターゲットにしたのだ。私は一時間前からローソン前の駐車場で待機していた。店員から見れば迷惑甚だしい客である。だが、地元ではこれが当たり前なのだ。一時間以上待っている人だっているのだ。恥ずかしさを堪えながら、敵情視察を始める。立地条件が良いので客足が後を絶たない。ロッピーを使用するお客も3人ほど確認した。しかし、ライバルとなるであろう10代〜30代の女性客があまり来ないのだ。時間は刻々と迫ってくる。30分前、ローソンの中に入り、立ち読みしながらロッピーをチラチラと見やる。15分前、恥を捨ててロッピー前に陣取る。5分前、心臓の音が早鐘のようだ。勿論周りには人がいない。私だけだ。そして、13時。争奪戦の始まりだ。ロッピーに頑張れ、とエールを送りつつボタン操作をする。名前を入れる際にミスを連発。カタカナの欄がちょっとおぼつかない感じ(ユウキハジメユウハジメとかになってた)だったが、なんとか繋がった。勝利!勝利!勝利!!押さえきれないテンションをどうにか落ち着かせながらレジへ向かい、チケットを購入。車に戻り、列を確認する。

「1階席、Dの××」

目を疑う。もしかしたら今、私は夢を見ているのではないだろうか。もう一度チケットを見る。幻覚ではなくちゃんと「一階席」とかかれてあった。夢見心地のまま、アパートに戻ると電話が鳴った。かなり懐かしい方からだった。日付は違うがチケットは取れたとのこと。心の底から取れてよかったなと思った。また某さんのために冬コミに突撃するかもしれない。お金も暇もないので、全ての物事がうまく行けばの話だが。(今回の席で運を全て使い果たしたのではないかとかなり心配)