武士の家計簿を見ました

<あらすじ>会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目の直之(堺雅人)。江戸時代後期、加賀百万石とうたわれた藩も財政状況は厳しく、加えて武家社会には身分が高くなるにつれ出費も増えるという構造的な問題があった。直之は、家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断し、猪山家の人々は一丸となって倹約生活を実行していく。


<ネタバレ感想>秋に見た「十三人の刺客」や「桜田門外の変」と同様、動乱の幕末期を生きた武士とその家族の物語。ただし、血なまぐさいシーンは一切無し。単に帳尻をあわせるのではなく、日々の積み重ねを大切にする直之の生き方は、素敵だと思うけど簡単に真似できるものではないなぁと。ドラマティックな演出はさほどなく、ひとつのドキュメンタリーを見ているような気がしました。悪く言えば退屈。後ろの方で盛大ないびきが聞こえて笑ってしまった。気持ちはわかる。もう少し丁寧に時代背景を説明してくれても良かったんじゃないかなぁ。例えば、おばば様が大切にしていた本のこととかも、当時は和算の本が流行だったとか、そういう知識がなければ数学好きなおばば様の血が濃く受け継がれている主人公、という構図にたどり着くのは難しいんじゃないかなぁと。あ、あと西村さん演じるお駒の父を勝手にお兄さんかなにかだとばっかり思っていて最後のほうでびっくりしました。なんで孫(成行)は彼のことを呼び捨てにするの?身分?