CAN'T STOP GROWING THE DREAM

猫の声がした。か細くて、もう魂だけ残っているような、そんな鳴き声。私はいつもの3倍くらい広い部屋にいて、ベッドではなく布団の上で寝ていた。猫?ここはアパートだぞ?と不思議に思いながらも声は聞こえてくる。うるさいので布団を目深にかぶってみると、何かがその上からのしかかってくる。あんな金縛りは初めてだった。右腕がすごく痛い。動かせもしない。私は必死に呪文みたいなものを唱える。般若心経かな。私の実家の本棚には、何故か般若心経の真言が貼ってある。それを小さい頃私はずっと覚えようと音読していたのだ。しかし、そんなものは効かないぜとばかりに、ずっと金縛り状態。そこに、どこかで音楽が鳴る。クラシックっぽい。体が自由になる。部屋の奥にあるステレオから音楽が鳴り響いているのだと確信する。音がはっきりしていて、とってもリアルだ。でも、本当のステレオはコンセントすら繋がっていないので音がする訳がない。それにしても部屋が広い。そしてまた、何かがのしかかってくる。もう嫌だ〜と泣きそうになると、猫の鳴き声がした。最初と同じようなか細い声。気付くと、おなかのあたり、ちょうど腕に抱えるような形で丸くて暖かい何かの感触がする。多分、これは猫だ。でも、なんだかその暖かさが徐々に小さくなっていく。怖くて怖くて、どうしていいか分からなくて、その弱っている猫を私は・・・・・。そしてまた、どこかで音楽が鳴る。ラッパの音。変な音階。体が本当に痛い。私は一体、猫のカタマリをどうしたんだろう。空中にブン投げたような気もするし、ぎゅっと力強く抱きしめたような気もする。


>朝、おきてから、昔、飼っていたというか居着いたノラ猫(子猫でめちゃくちゃ可愛かった)のことを思い出した。あの子はようやく抱っこできた〜と!喜んだ次の日に、車に轢かれて、私が庭に埋めたのだった。この日は、コンビニでかわいい猫3匹を見た。それからしをんちゃんのブログの夢日記にも猫が出ていた。私は周りから影響されやすいので、どの猫かは分からない。でも、猫が金縛りの元ではなく、追っ払ってくれたような、そういういい解釈がしたい。